石垣は石の加工の程度や積み方などによっていくつかの種類に分けられます。
一般的には石の加工の程度で3種類、積み方で2種類に分類することができます。
今回はその中でも石垣の積み方による分類について学んで行きましょう。
基本の2種類
石垣の積み方は大きく分けて布積み(ぬのづみ)と乱積み(らんづみ)の二種類があります。
順番に見ていきたいと思います。
布積み(ぬのづみ)
布積み(ぬのづみ)は、石垣の横方向の並び方を見たときにほぼ揃っているものを言います。
目地が揃っているということです。
積み石を一段ずつ横に並べて置いていき、横目地が通るようにする方法です。
同じような大きさの石を選ばなくてはいけないですが、技術的には比較的簡単に積むことができる方法です。
乱積み(らんづみ)
乱積み(らんづみ)は、逆に横目地が揃っていない積み方のことです。
不規則な形の積石(つみいし)を積み上げていくと横目地が揃いません。
適当に積み上げたように見えるのですが、実は非常に高度な技術が必要です。
石の大きさや向きなども合わせて崩れにくいように積み上げていくのが難しいからです。
石垣の分類
石垣は石の加工による分類3種類と積み方による分類2種類を組み合わせると、およそ6種類に分けられます。
- 野面布積み
- 野面乱積み
- 打込接布積み
- 打込接乱積み
- 切込接布積み
- 切込接乱積み
の6種類です。
変則的な積み方
基本の2種類以外に変則的な積み方があります。
谷積み・落し積み(たにづみ・おとしづみ)
谷積み(たにづみ)とは石を斜め積む方法です。落し積み(おとしづみ)とも言います。
江戸末期の新しい石垣に使われています。
技術が低くても積めるため、幕末や明治以降に積み直された石垣でも見ることができます。
亀甲積み(きっこうづみ)
石を六角形に加工して積む方法です。
江戸時代後期の比較的低い石垣に使われました。
間知石積み(まちづみ)
規格化された小さな石=間知石(まちづみ)を谷積みにする方法で、昭和になって積み直されたものに見られます。
玉石積み(たまいしづみ)
丸い川原石=玉石を積み上げたものです。
これらの積み方を知っていると、いつぐらいに積まれたのかがだいたい予測することができるので便利です。
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まとめ
石垣の積み方による分類は大きく2種類あり、変則的な積み方も4種類ほどありました。
石垣の加工方法と合わせて積み方の分類でいつ頃作られた石垣なのかということがおおよそわかると思います。
ということで石垣の石の積み方についてのお話でした。
じゃあね🖐️
2019年08月22日
犬山城マイスター!たかまる。