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【お城の基礎知識】いろいろな城門

城門には櫓門(やぐらもん)、薬医門(やくいもん)、高麗門(こうらいもん)、埋門(うずみもん)など形式によって種類がたくさんありますが、その他にも様々な形式の門もあります。

今回は、それらいろいろな城門と題して、棟門(むなもん)、冠木門(かぶきもん)、塀重門(へいじゅうもん)などを見てみたいと思います。

特殊な門

様々な城門と言っても、門そのものの構造はほとんど変わりません。

つまり、鏡柱(かがみばしら)、冠木(かぶき)、控柱(ひかえばしら)などです。

しかし、それらを省略した形式や特殊な形式の門がありますので、順番に紹介していきます。

棟門(むなもん)

鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、控柱を省略した門が棟門(むなもん)です。

鏡柱と冠木の上のみに屋根をかける構造で、門が開いた状態では門扉が雨に濡れてしまいます。

また控柱がないため構造が不安定で、小さい門にだけ用いられていたようです。

冠木門(かぶきもん)

鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、控柱と屋根を省略した門。

つまり、鏡柱と冠木の門のことを冠木門(かぶきもん)と言います。

冠木門は江戸時代には平屋建ての城門の総称でしたが、現在では鏡柱と冠木の門のことを指します。

扉が雨風にさらされるため、城門として使われることはあまりありませんでした。

残念ながら現存例はなく、いま建てられている冠木門はすべて再建されたものです。

▲ 冠木門

塀重門(へいじゅうもん)

これはなかなか聞いたことないと思います。

塀重門(へいじゅうもん)とは、鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、鏡柱と扉のみのものです。

ほとんど省略した非常に簡単な門です。

御殿の前庭への入り口などに設けられていました。

なぜこのような簡易的な門になったかというと、旗指物(はたさしもの)を背中に差した騎馬武者が冠木に当たらないように通るためです。

まとめ

城門にはさまざまな種類の門があることが分かりました。

なかなか見る機会がない門もありますので、お城巡りにお出かけの際はこれらの門も探してみてください!

ということで、いろいろな城門というお話でした。

じゃあね🖐️

2019年07月26日
犬山城マイスター!たかまる。

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