犬山城天守には桃瓦(ももがわら)が載っています。
これは犬山城天守の特徴の一つでもあります。
犬山城に行ったら絶対見て欲しい桃瓦についてまとめておきます。
犬山城に行こうと思っている人は必見です。
犬山城の天守には桃が載っている。
犬山城天守には桃が乗っています。
桃といっても桃の形をした瓦=桃瓦です。
全部で8個あります。
場所は南東隅の付櫓に二つ、南側の唐破風に二つ、西北隅の付櫓に二つ、北側の唐破風に二つ、の合計八つです。
以下で詳しく解説します。
桃瓦は全部で八つ。
桃瓦は、全部で八つあります。
では、どこでどんな形をしているのでしょうか?
まずは載っているところを写真でお見せします。
ひとつずつ写真でお見せします。
次に、それぞれの桃瓦を一つずつお見せします。
南東隅付櫓の東側
南東隅付櫓の西側
西北隅付櫓の南側
西北隅櫓の北側
南側唐破風の東側
南側唐破風の西側
北側唐破風の東側
北側唐破風の西側
写真で見てわかるようにどれも少しずつ瓦の形が違います。
同じ形のものはありません。
これも特徴のひとつですね。
桃瓦のキーワードは留蓋(とめぶた)
桃瓦は屋根の隅の方に載っています。
この部分をよく見ると屋根の棟隅の端で瓦が接合するところになり、雨水が侵入してくる可能性があります。
そのため留蓋という蓋のような瓦を乗せて、雨水の侵入を防いでいるのです。
つまり桃瓦はこの留蓋のことを言います。
留蓋は何も乗っていないシンプルなものから、桃や打出小槌など様々なものが載っています。
これらは全て装飾です。
つまり桃瓦には留蓋としての役割と装飾としての役割があります。
なぜ桃なのか?
では、なぜ桃なのでしょうか?
答えは、邪気を払う縁起の良いものだから。
犬山城では天守、お城、犬山という町を邪悪なものから守るものということで桃瓦を載せているのですね。
桃については中国では古くから、邪気を祓い不老長寿を与える縁起の良い植物・果実として考えられていました。
日本でも古事記に桃の邪気を祓う力について書かれています。
それはイザナギノミコト(男神)とイザナミノミコト(女神)の話です。
炎に包まれた火の神を生んだイザナミ(女)は亡くなってしまいました。
イザナギ(男)は先に亡くなった妻のイザナミを追いかけて黄泉の国(よみのくに)へ行きました。
そしてすでに死者として姿を変えたイザナミの醜い姿を見てしまいました。
驚いたイザナギはその場から逃げ出します。
そんな彼に怒ったイザナミは黄泉の国の軍隊を差し向けます。
苦戦するイザナギでしたが逃げる途中に見つけた桃の実を三つ投げつけ、軍隊を撃退しました。
その後イザナギはその桃に
「私を助けてくれたように、人々が苦しい目にあっているときは助けてやってくれ」と大神実命(オオカムヅミノミコト)という名を与えました。
このことから桃は今でも魔除けとされている、というものです。
犬山で桃といえば桃太郎神社
そして忘れてはならないのが犬山にある桃太郎神社です。
「桃太郎が鬼を退治する」という話はとても有名なのでどなたでもご存知だと思います。
ではなぜ「桃」太郎なのかと言うと、オオカムヅミがイザナギとの約束を果たすために「桃太郎」に生まれ変わって鬼を退治したというのです。
つまり桃太郎は邪気を祓う象徴として生まれたということ。
そしてなんと!犬山にある桃太郎神社はオオカムヅミを祀っているのです。
桃太郎神社にはコンクリートで作られた桃太郎や鬼の像があります。
これはコンクリート像で有名な浅野祥雲さんの作品です。
こちらももごたえ十分ですので、オオカムヅミ祀っている桃太郎神社にもぜひ足を運んでみてください。
浅野祥雲さんのコンクリート像についてはコチラの記事もご参考に。
キモ可愛くてハマっちゃう!浅野祥雲のコンクリート像を見に行こう!
まとめ
犬山城天守にある桃瓦の謎は解けたでしょうか?
「八つある桃瓦全てを見つけると良いことがある」と巷では噂されていますよ。
桃瓦を探して邪気を払い、犬山の街歩きを楽しんでください。
ということで、犬山城天守にある桃瓦についてのお話でした。
じゃあね🖐️
2019年10月25日
犬山城マイスター!たかまる。