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犬山城天守・1階

犬山城天守の一階は不等辺四角形の形をしており、東南隅と西北隅にそれぞれ付櫓を持つ珍しい形をしています。

一階は「武者走り」と「上段の間」から構成された、天守内最大の階です。

今回はこの一階について解説します。

犬山城天守・1階

犬山城天守の一階は不等辺四角形の形をしており、東南隅と西北隅にそれぞれ付櫓を持つ珍しい形をしています。

まずは概要を動画でご覧ください。

1階平面図

まずは1階の平面図です。

ただし実測図ではないので、あくまでも目安として見てください。

▲ 犬山城天守平面図【一階】(図:たかまる。)

特徴

1階の特徴として挙げられるのは、

  • 形状が不等辺四角形をしている
  • 南東隅に付櫓が付いている
  • 西北隅にも付櫓が付いている
  • 付櫓が二つ付く現存天守は犬山城だけ
  • 中央部は「第一の間」、「第二の間」、「納戸の間」、「上段の間」の四室がある
  • 鴨井と敷居が各所にある

などです。

一つ一つ書いていくと大変な量になってしまうため、ここでは概要だけにしておきます。

概要

形状が不等辺四角形

上の平面図を見るとわかるように、南東(図の右下)に向かって広がった形状をしています。

さらにその先には付櫓が付いています。

これは、本丸の入り口である鉄門(くろがねもん)からの見栄えを考慮したのではないかと考えられています。

威圧的になりますし、大きく見せるという効果もありますよね。

▲ 本丸鉄門(くろがねもん)から見ると右手前の付櫓が存在感をしめしている。(写真:たかまる。)

南東隅に付櫓が付いている

本丸の鉄門(模擬門)をくぐってすぐ目の前に付櫓がドンと現れます。

これは敵の迎撃のための防御施設です。

いわゆる横矢を掛けるために出張らせていると言ってもいいでしょう。

内部は下の写真のような状態です。

外観からはあまりわかりませんが、1階よりも1段下がっているのが特徴です。

▲ 東南隅の付櫓(写真:たかまる。)
▲ 南東隅付櫓の内部。(写真:たかまる。)
▲ 南東隅付櫓の内部は1段下がった構造をしている(写真:たかまる。)

西北隅にも付櫓が付いている

地階からの階段を上がってぐるりと反対方向にいくと、少しだけ出張った間取りのところがあります。

そこが西北隅の付櫓の部分です。

付櫓ではなく、「石落しの間」という表示がされています。

ん?って思われるかもしれませんが、これについては別記事で書きます。

▲ 左下の小さな三角屋根のところが西北隅付櫓(写真:たかまる。)
▲ 西北隅付櫓の内部。南東隅付櫓よりも狭い。(写真:たかまる。)

付櫓が二つ付く現存天守は犬山城だけ

お気づきかもしれませんが、犬山城天守には付櫓が二つ付いているのです。

先ほど見てきた東南隅と西北隅の二つです。

このように付櫓が二つ付くのは現存天守では犬山城だけです。

コチラ↓↓↓の記事も参考に。

犬山城天守の『付櫓(つけやぐら)』は、東南隅と西北隅に二つもあって実は珍しいのだ!

中央部に四室ある

中央部には「第一の間」、「第二の間」、「納戸の間」、「上段の間」の四室あります。

上段の間は文化年間(1804~1818)に改造されたものと推定されています。

▲ 上段の間は畳敷き。(写真:たかまる。)

鴨井と敷居がある

あまり気にしていない人が多いですが、1階には鴨井と敷居がいくつかあるのも特徴です。

畳敷きだった可能性もありますし、ふすまなどを入れて部屋を仕切っていたのかもしれません。

具体的にどのようにしていたかは不明ですが、ふすまで閉じられていたら敵が侵入してきたときにどちらへ向かえばよいのか、どこに城兵が潜んでいたのかわからずに混乱することは間違いないでしょう。

▲ 天守1階には敷居と鴨井がいくつかある。(写真:たかまる。)

まとめ

1階の特徴は、

  • 形状が不等辺四角形をしている
  • 南東隅に付櫓が付いている
  • 西北隅にも付櫓が付いている
  • 付櫓が二つ付く現存天守は犬山城だけ
  • 中央部は「第一の間」、「第二の間」、「納戸の間」、「上段の間」の四室がある
  • 鴨井と敷居が各所にある

などです。

ということで、犬山城天守内部1階についてのお話でした。

じゃあね🖐️

2019年09月25日
犬山城マイスター!たかまる。

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