曲輪(くるわ)とは城を構成する一区画のことで、掘削などで平らにならして土塁などで囲った場所。
曲輪をいくつも配置して城が構成されています。
今回は曲輪について深掘りしていきます。
城を構成する区画のことを曲輪(くるわ)と言う。
- 曲輪(くるわ)とは城を構成する一区画のこと
- 曲輪をいくつも配置して城を構成
- 「〇〇曲輪」「〇〇丸」などと呼ばれる
曲輪(くるわ)とは城を構成する一区画のことです。
逆に言うと曲輪をいくつも配置して城が構成されていました。
「〇〇曲輪」「〇〇丸」などと呼ばれるものが曲輪です。
中世山城の場合と近世城郭とで曲輪の形や大きさなどが異なります。
これらについて、以下に深掘りしていきます。
曲輪(くるわ)とは?
- 地面を削って、平らにならした部分
- 堀や土塁などで囲まれている
- 曲輪がいくつも集まって城が構成
曲輪は地面を削って、平らにならした部分のことを言います。
多くの場合、堀や土塁などで囲まれています。
曲輪がいくつも集まって城が構成されています。
ある意味、曲輪がなければ城は成り立たないとも言えるでしょう。
曲輪(くるわ)の名前
- 目的や場所、方角などによっていろいろな名前がある
- 城の中心は主郭や本丸と呼ぶ
- 本丸に近いところから二の丸、三の丸と名付けられた
曲輪の名前については以下の記事で詳しく書いていますので、こちらもあわせてご覧ください。
曲輪の名前は、目的や場所、方角などによっていろいろな名前が付けられました。
城の中心は主郭(しゅかく)や本丸(ほんまる)と呼びます。
近世城郭では、本丸に近いところから二の丸、三の丸などと名前が付けられています。
山城の曲輪
- 山頂や尾根などに曲輪が作られた
- 天然の地形を利用した
- 曲輪の面積は狭くなり、形もバラバラ
山城の場合は、山頂や尾根などに曲輪が作られました。
これは天然の地形を存分に利用した結果です。
しかし曲輪の面積は狭くなり、形もバラバラでした。
そのため、山城が巨大になればなるほど曲輪の数も多くなっていきました。
近世城郭の曲輪
- 近世になると平山城や平城が作られた
- 曲輪の形は基本的には方形
- 曲輪のサイズも大規模
城が近世城郭になって完成形を迎えると、平山城や平城が作られるようになりました。
そのことには土木技術が進歩しました。
そして曲輪の形は基本的には方形になり、曲輪のサイズも大規模になっていきました。
近世城郭では曲輪の配置の仕方=縄張りによって城の形が分類されています。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
様々な曲輪
曲輪の目的や配置などを例を挙げてみます。
主郭(しゅかく)、本丸(ほんまる)
本丸は城主の御殿や政庁が置かれる城の中心部です。
近世城郭では天守があるのも本丸です。
天守曲輪(てんしゅぐるわ)と呼ばれるものがありますが、これは本丸より一段高い曲輪で天守が建っている場所です。
腰曲輪(こしぐるわ)
腰曲輪は、城の中心部のすぐ下、腰に当たる部分にある曲輪のことです。
ここに敵をうまく誘い込み、櫓などから攻撃をします。
帯曲輪(おびぐるわ)
本丸や二の丸などの周囲にある細長い曲輪のことです。
帯のように細長いことから、帯曲輪と呼ばれるようになりました。
二の丸(にのまる)
二の丸は本丸に直接つながる曲輪で、本丸を守ったり、本丸と同じような機能を持たせていました。
例えば、二の丸に御殿を築き、そこを政庁とした例も多く見られます。
西の丸(にしのまる)
城主の隠居する居館などが置かれたり、城主の妻や子供の居館が置かれることが多いのが西の丸です。
三の丸(さんのまる)
二の丸へ繋がる曲輪です。
重臣の武家屋敷などが置かれていました。
山里曲輪(やまざとぐるわ)
遊郭(ゆうかく)のための曲輪で、庭園や東屋(あずまや)、茶室などが置いてあるところもありました。
水の手曲輪(みずのてぐるわ)、井戸曲輪(いどぐるわ)
普段の生活の時もそうですが、戦や籠城(ろうじょう)の時には水は欠かせません。
そのための取水施設、つまり井戸などがある曲輪を特に水の手曲輪や井戸曲輪と呼びました。
まとめ
- 曲輪(くるわ)とは城を構成する一区画のこと
- 曲輪をいくつも配置して城を構成
- 「〇〇曲輪」「〇〇丸」などと呼ばれる
曲輪は城を構成する一区画のことで、土木工事によって平らにならされたエリアのことを指します。
曲輪をどこに配置するかによって、城の機能などが大きく変わったものと思われます。
ということで、城を構成する曲輪についてのお話でした。
じゃあね🖐️
2020年01月24日
犬山城マイスター!たかまる。