お城の本を読んだりネットで調べたりしていると、たまに出丸(でまる)や出城(でじろ)という言葉が出てきますよね。
しかし、その違いって説明できます?
そこで、出丸と出城の違いについて簡単にわかりやすく、深掘りしていきます。
出丸(でまる)と出城(でじろ)の違い
- 出丸(でまる)や出城(でじろ)という言葉がたまに出てくる
- 出丸は、城に「付属する曲輪」
- 出城は、本城の防御のための「独立した城」
お城の事を色々見ていると、出丸(でまる)や出城(でじろ)という言葉が出てきますよね。
なんとなく使っていることもあるのではないでしょうか?
同じ「出」という字が使われていますが、出丸と出城では役割や形が異なっています。
- 出丸は、本丸などの外に張り出した「曲輪」
- 出城は、本城の外に築かれた「城」
なかなか詳しく説明しているものが少ないので、今回は簡単にわかりやすく深掘りしていきたいと思います。
出丸と出城を知るとお城巡りが楽しくなるかも。
出丸(でまる)
- 出丸とは、本城から張り出して設けられた曲輪(くるわ)
- 出曲輪(でぐるわ)とも言う
- 最前線を守る曲輪
出丸とは、本城から張り出して設けられた曲輪(くるわ)のことです。
出曲輪(でぐるわ)とも言います。
城の本体の外に突き出すように作られたり、城から少し離れたところに作られたりしました。
そして最前線を守るためのものです。
「〇〇丸」というのは曲輪の名前のことなので、「出丸」と言うとおり出丸は曲輪のひとつです。
目的や役割としては、
- 見張り場としての役割
- 敵の奇襲を防ぐ防御の役割
- 敵を攻撃する打って出るための役割
です。
城の守備が心もとない方面や、敵の動きをいち早く察知できるような場所に出丸が作られました。
戦の時には敵の動きを早く察知することがとても重要ですし、守備の弱いところを敵が攻撃してきますのでできるだけ補強することが重要です。
そのために作られたのが出丸で、最前線を守る曲輪と言えます。
出城(でじろ)
- 出城とは、本城(ほんじょう)の外の国境などの重要な場所に築いた城
- 本城を支えるための城
- 縄張りを整えて築かれた、独立した城
出城とは、本城(ほんじょう)の外の国境などの重要な場所に築いた城のことです。
本城のことを根城(ねじょう)とも言いますが、それの反対の言葉として出城と呼ばれます。
出城は、本城を支えるための城で、領国内に作られました。
出城と書いている通り、立派な独立した城です。
本城の防御を固めるために築かれ、一般的には小規模な城です。
小さいと言っても城には変わりありませんので、縄張りを整えて独立した城として築かれました。
出丸と出城の違い
- 出丸は、城に「付属する曲輪」
- 出城は、本城の防御のための「独立した城」
- 役割や規模などは異なる
出丸と出城の違いを簡単に言うと出丸は城に付属する曲輪、出城は本城の防御のための独立した城と言えます。
- 出丸は城に「付属する曲輪」
- 出城は本城の防御のための「独立した城」
同じ「出」という字が使われますが、役割や規模などは異なります。
この違いを知っているとお城めぐりが一段と深いものになり、楽しさが増すことでしょう。
真田丸(さなだまる)
- 豊臣大坂城を守るために作られた真田丸
- 南に位置した出丸
- 大坂城は南が弱かったため
真田信繁(さなだのぶしげ、幸村ともいう)で有名な真田丸(さなだまる)は、豊臣大坂城を守るために作られた出丸です。
大坂城は北、東、西の三方を河川と湿地が囲む大城郭で、防御力が非常に高い城でした。
しかし南側は唯一、空堀のみとなっており、大坂城は南が最も弱いと考えられました。
そのため、そこの防御を強化するために出丸が築かれました。
それが真田丸です。
真田丸の機能や働きについては別の記事でご紹介ます。
まとめ
- 出丸(でまる)や出城(でじろ)という言葉がたまに出てくる
- 出丸は、城に「付属する曲輪」
- 出城は、本城の防御のための「独立した城」
出丸は城の本体から外に突き出すように作られた曲輪のことです。
出城は本城の防御を固めるために築かれた城のことです。
出丸と出城の違いをしっかりと頭に入れておくと、お城めぐりがより深いものとなり一層楽しさが増すことでしょう。
案内板などでたまに、そして不意に出てきますので、その時はこの解説を思い出してどのような構造になっていたのかを妄想してくださいね。
ということで、出丸と出城の違いについての解説でした。
じゃあね🖐️
2020年01月25日
犬山城マイスター!たかまる。